システムの運用中、「動作が重たい」「使いづらい」「老朽化している」といった課題に直面することがあります。予算や時間の制約がある中、「予算的に全面リニューアルは厳しい」「この問題だけ急ぎで解消したい」というように、今あるシステムを生かした改修を検討している方も多いのではないでしょうか。弊社でも同様のご相談を日々受けていることから、本日は既存システムの改善ポイントを方法についてご紹介します。お悩み1. システムの動作が遅い…業務効率に大きな影響を及ぼすのが「システムが重たい・遅い」といったパフォーマンスの低下です。ボトルネックの特定と解消「この処理を行う時に遅い」や「アクセスが集中した時に遅い」など、遅延が発生するタイミングや原因を明らかにしましょう。プロファイリングツールやモニタリングツールなどを活用し、特定した原因に対して対策を講じます。パフォーマンスの最適化システムのパフォーマンス向上のための手法やツールを活用します。これには、データベースクエリの改善やキャッシングの導入、不要な処理の削除といったレスポンス時間や処理速度向上のための対策が含まれます。またハードウェアのアップグレードやサーバーの拡張・性能向上(スケールアップ)なども一例です。リニューアルが必要なケース場合によってはリニューアルが必要なケースや、リニューアルしたほうがコスト削減につながる可能性があります。例えば、システムの老朽化により拡張性や処理能力が限界に達している場合は、運用面やセキュリティ面でも最新技術に対応できるリニューアルをおすすめします。お悩み2. システムが使いづらい…既存システムの使い勝手が悪いために、従業員の生産性低下を招く恐れがあります。使いづらさを招いている原因を特定し、対策を行いましょう。ユーザーインターフェース(UI※)の改善UIとはシステムの見た目や使いやすさのことを指します。直感的な操作ができるよう、ボタンの配置やメニューの表示位置などを見直すことで操作性の向上が期待できます。操作手順の簡素化操作手順を簡素化できる余地がないか、見直してみましょう。必要なステップや入力項目を削減することで、使い勝手を改善できます。機能の追加・拡張システムが最新の業務に対応していないために使いづらい場合は、必要な改修や拡張を加えて機能の充実を図りましょう。リニューアルが必要なケース使い勝手の問題がシステムの根本的な設計に関連している場合や、最新の業務フローに対応しきれない場合は、全面リニューアルが最善の選択肢となることがあります。お悩み3. システム利用が非効率…「同じデータをあちこちのシステムに入力している」「あのデータは出社しないと見れない」といったお悩みが発生している場合の対策です。システム同士の連携異なるシステム間の連携により、非効率を解消できます。例えば既存のシステムがAPI連携に対応している場合、データの移動や変換を自動化することで、二重入力などの非効率を防止できます。※API:アプリケーション・プログラミング・インターフェースの略で、システムが外部との連携を行う際の仕様書のようなもの。業務フローの見直しどの業務フローが最も効率的なのか、再評価してみることも有効です。見直すことで不要なステップを削減し、作業を自動化するといった改善を行うことができます。サーバーのクラウド化データベースやアプリケーションをクラウド環境に移行することで、場所に依存せずにデータへのアクセスが可能になります。またクラウド移行によりデータの集約や共有が容易になり、さらなる効率化につながります。リニューアルが必要なケース一部の場合、技術的・物理的な制約によりAPI連携やデータの一元管理が困難なケースがあります。その場合は新たな統合システムの導入が最適です。まとめ既存システムを生かした改修は、問題の本質を把握し、既存資産を最大限に生かす方法として有効です。ただし状況によってはリニューアルが必要なケースや、リニューアルしたほうがコスト削減につながる可能性もあります。自社の課題や要望に合わせて、最適な選択を行いましょう。弊社YNSでは、既存システムの改修に関するご相談を日々受けています。現状の整理から課題の抽出、設計、改修、保守運用までトータルサポートを行っております。ご予算に合わせたミニマムなご提案から、フルリニューアルまで柔軟に対応可能です。お気軽にご相談ください。