本記事では最近話題のChatGPTについて、概要と活用アイデアをご紹介します。ChatGPTとは?ChatGPT(チャットジーピーティー)とは、2022年11月に一般公開されたチャットボットです。だれが開発したの?開発元は、アメリカの非営利組織であるOpenAIです。2015年にイーロン・マスク氏をはじめとする起業家たちによって設立されました。マイクロソフトやアマゾン、セールスフォースなど、複数の企業より投資を受けて研究を行っています。どこかすごいの?人工知能と自然言語処理技術を活用し、まるで生身の人間が返事を返してくれるように自然な文章作成を行うことで話題になっています。また、多言語対応を行っているため、英語のほかにも日本語やスペイン語、フランス語、インドネシア語など、あらゆる言語で自然な会話を行うことができます。無料で使えるの?会員登録すれば無料で利用することができます。登録時にはメールアドレス(またはGoogle等のアカウント情報)や電話番号が必要です。ChatGPTを活用しよう大学生がChatGPTに卒論を書いてもらっている、というニュース記事を見かけましたが、我々ビジネスパーソンもChatGPTをうまく活用して、仕事を効率化しませんか?1)調べものある企業の調査によると、ビジネスパーソンは1日平均1.6時間を調べものに充てているそうです。皆さんも日々、何かしらの情報をインターネットで検索しているのではないでしょうか。この作業をChatGPTで代用すれば、時間効率を上げることができます。例えばChatGPTへこんな質問をしてみました。質問:非エンジニアでも使いやすい、ノーコード開発プラットフォームを教えてください。▼ChatGPTからの回答いくつかありますが、以下にいくつか代表的なものを挙げてみます。1. AirtableAirtableは、スプレッドシートとデータベースを組み合わせた、柔軟で使いやすいデータ管理プラットフォームです。非エンジニアでも簡単にカスタムアプリケーションを作成できます。2. BubbleBubbleは、ビジュアルプログラミングを使用して、Webアプリケーションを開発することができるノーコード開発プラットフォームです。独自のUI/UXを作成することができます。3. ZapierZapierは、異なるアプリケーション間での自動化を容易にするためのノーコード開発プラットフォームです。例えば、Google SheetsとSlackを組み合わせて、特定のスプレッドシートの変更をSlackに自動的に通知することができます。4. WebflowWebflowは、ビジュアルツールを使用して、高品質のWebサイトを簡単に構築することができるノーコード開発プラットフォームです。Webデザインに詳しくない人でも、自由にレイアウトを作成できます。このように自然な日本語で、条件に合った情報を返答してくれます。他にも「ブログの書き方を教えて」と尋ねてみたら、書く手順だけでなく、読みやすくするポイントまで網羅した返事が返ってきました。あらゆる調べものに活用できそうです。回答内容が正しいかどうかといった精査は必要ですが、私たちが普段行っている「検索エンジンにキーワードを入力→欲しい情報が載っていそうなサイトに目星をつけて閲覧する→複数のサイトの閲覧結果から、総合的に情報を判断する」といった手間を削減することができます。2)メールの代筆皆さんは一日あたり何通のメールを送信していますか?とある調査によると、ビジネスパーソンの送信メール数は1日平均16.27通、1通書くのにかかる時間は平均6分だそうです。私たちは一日あたり約90分をメール作成に費やしていることになります。メール作成時には「この文章で伝わるかな?」「もっと良い言い回しはないかな?」と何かと気を遣うものですが、その悩みはChatGPTで軽減できます。例えば「返事を催促するのに角が立たないメールを送りたい」と入力すれば、件名を含めたメール文案を返してくれます。3)文の推敲・評価ChatGPTを活用して、文章のブラッシュアップを行うことができます。例えば、先日弊社が公開した記事【ノーコードでできること】集客・販促編 について、ChatGPTに意見を聞いてみました。質問:この記事の改善点を教えてください。▼ChatGPTからの回答この記事は、「ノーコード」を使って集客・販促を行う方法について説明している内容ですね。改善点としては、もう少し具体的な事例を紹介することで、読者がより理解しやすくなるような工夫ができるかもしれません。例えば、具体的なビジネスシーンにおいて、どのようなノーコードツールが有効であったかや、どのように活用したかなどを紹介することで、より実践的な記事として読者のニーズに応えることができるでしょう。もっと直接的に「この文章を推敲して」とお願いすると、文法や表現のチェックを行った修正案を提案してくれます。4)企画のブレスト新しい企画を練っているときや、何かの提案を準備しているとき、自分のアイデアに抜け漏れがないか気になりますよね。そんなときはChatGPTに壁打ち相手になってもらいましょう。会話を通して自分の考えを整理したり、新たな気づきを得ることができます。例えば「こんな企画を構想中なんだけど、どう思う?」と尋ねれば、企画についての評価や、説得力を高めるためのポイントを返してくれます。5)翻訳例えば「OpenAIの利用規約を日本語に訳して」などと入力して活用することで、翻訳したいサイトを訪問する手間を省くことができ、ちょっとした時短につながります。著作権についてChatGPTで生成された文章の著作権は、今のところユーザー側にあるため、文章を自由に編集・使用することができます。OpenAIの利用規約には、「お客様が本規約を遵守することを条件として、OpenAI はここに、アウトプット(ChatGPTからの返信内容)に対するすべての権利、権原、利益をお客様に譲渡します」と記載されています(2023年2月20日現在)。ただ、この規約は随時更新されるため、将来的に変更になる可能性があります。定期的に規約を確認したうえで、適切な範囲で使用しましょう。 できないこともあるここまでChatGPTの活用方法をご紹介してきましたが、ChatGPTにも回答が難しい話題があります。1)外部サイトの参照例えば「(サイトのURLを書いて)この記事をまとめて」と入力すると、全く違うページを参照してしまい、記事の内容とは異なる要約が返ってくることがあります。同様に、Youtubeのリンクを添付して要約を依頼した際にも、同じ現象が起きたり、「動画を視聴していないため、その内容を要約することはできません」といった返事が来ることもありました。2)未来やリアルタイム情報の把握「現在の天気」や「ニュース」といったリアルタイムな情報や、「明日の天気」や「今年の法改正予定」といった未来の不確定な情報に関する回答は難しいようです。「関連サイトを閲覧することをおすすめします」という答えが返ってきます。3)専門家の見解が必要な情報例えば「契約書のリーガルチェック」や「頭痛に効く市販薬」など、専門家による見解が必要な質問には「専門家に相談することをおすすめします」と回答されます。 まとめ本日はChatGPTの概要と、仕事での活用方法をご紹介しました。ChatGPTの公開から約3か月。多くのユーザーに使用されている中でどんどん学習し、回答の守備範囲を広げています。例えば、昨年12月に「上野駅周辺のおいしいラーメン屋さんは?」と聞いたところ「2021年9月までの学習に基づいて回答しているため、最新情報は持ち合わせていません」という返事でしたが、数日前に同じ質問をしたところ、おすすめのお店を3つ紹介してくれました。ChatGPTが今できないことも、今後の私たちの活用によって近い将来できるようになるかもしれません。皆さんもぜひ活用して、技術の進化を楽しみましょう。