評価・配置・育成

評価・配置・育成

本稿では、経営目標の達成に向かう人事活動の方針を記載します。

前提

  • 組織プレーを通じて良好な成果をあげるには、個人の打開力に期待しながらも、誰と誰になにをどこまでいつまで任せるかの設計やフォーメーションづくりこそ重要と捉える
    • 個人の経緯や履歴より適材適所を優先する
  • 2021年現在、終身雇用は非現実的と捉える
    • 強制的かつ硬直性・不可逆性の強い賃金テーブルをよしとしない
  • 入職して数年後に退職する従業員を裏切り者と捉えない
    • 退職後の元従業員とも、できるだけ長く友人関係を保つことをよしとする

評価

方針

YNSは、経営目標の達成とともに、メンバーのキャリアアップや幸福度向上に貢献します。貢献度を高める目的で、メンバー各位が社内外で長期的な信頼関係を構築するのをよしとするいっぽう、無難な目標設定をよしとしません。失敗は成長の糧となります。野心的にチャレンジしたメンバーを、成功すれば高く評価するのはもちろんのこと、失敗したからといって無条件に低く評価することはせず、失敗を成功の糧にするため、業務フローや出来事などをカリキュラム化する活動を奨励します。当活動をおこない、広めるメンバーを貴重な存在と捉えます。また、仲間の失敗を挽回する共同活動はやがて強固な絆になると願って、誰かの失敗をリカバリしようとサポートするメンバーも高く評価します。

おこなうこと

月に1度、代表取締役が各従業員と話す機会をもうけます。強制ではなく希望制です。このとき当従業員は、遠慮なく自由に自身の見解や不安感などを代表に話す権利が確保されます。当施策は、人物評価のためというより当人の置かれている状況を断続的に評価(把握)することを主眼とします。
人物評価(給与の更改検討機会)は、原則的に事業年度に1回です。自己評価シートの記入を従業員各位に求め、記入後のシートをもとに質疑応答がおこなわれます。100%の善も100%の悪もそうそう成立しませんから、ポジティブなフィードバックとネガティブなもの両方が得られます。
自分がどうなのか、1年に1度しかフィードバックが得られないわけではありません。たとえばソフトウェアの受託開発プロジェクトが完了すると、ふりかえり会をおこないます。そのとき、自分がこうだった、そこでこう考えてこうしてみた、結果こうなったから今後こうして行きたい、といったプレゼンができ、ふりかえり会の参加者から「ずれてないと思う」「こういう捉え方もあるんじゃない?」「おつかれさまでした」など感想がもらえます。
技術の進歩や利便性の高いIT製品や市場の変化などにより、個々のパフォーマンス発揮の最大化に寄せられる期待が大きい時代です。毎年、毎月、毎日が勝負です。

おこなわないこと

意味のない無理強いはしません。
以下に記載する配置の前段階として、当の人材がどんな人でどの業務領域になんのために展開ないし転換するのが適切なのか検討(評価)します。したがって、当人に強く興味のある領域や得意分野に着目し奨励するよう評価することがあっても、興味のない領域や苦手分野で無期限の活動を強いるよう評価したり配置したりすることはありません。「さすがにこれが苦手では先がない」といった場合にかぎり、苦手分野の克服期間をもうけます。苦手なことが克服できなければ異動となる可能性はありますが、これは、がんばれば報われる場所であることの裏返しで、世の中にはがんばっても報われないやり方が実在すると認めてこそ、どうがんばるべきなのか最適化できると考えるものです。
また、現段階では360度評価制度は未導入です。デメリットがメリットを上回る可能性を懸念するためです。

配置

2021年現在の組織概略です。
  • 経営者(取締役会)
  • 人事チーム
  • PRチーム
  • 開発チーム
便宜的にチーム分けし、効率よく動けるようにメンバーを配置します。たとえば人材採用など、チームをまたがる活動もおこなわれ、堅苦しいセクショナリズムはありません。また、各チームに雇用契約のメンバーと業務委託契約のメンバーを配置します。日本の雇用制度や人材難の状況下で、被雇用者以外がひとりもいない内製組織にこだわる運営は現実的ではないと考えるからです。
こと開発チームは3つにわかれ、巷で耳にするスタジオ制に近い管理形態です。3つのスタジオそれぞれにリーダーを配置し、売上目標をふくめ予算計画を持ちます。プロジェクトマネージャは厳密には契約範囲だけを管理対象とするいっぽう、スタジオリーダーは、自分のスタジオで受けもつプロジェクトを包括的に管理します。なお、各スタジオが、独占的・排他的にPR人材を確保することはありません。
技術の進歩や利便性の高いIT製品や市場の変化などにより、個々のパフォーマンス発揮の最大化に寄せられる期待が大きい時代です。毎年、毎月、毎日が勝負です。勝負に打ちかつため、なににどう取りくむべきなのか考えた結果「私は/あなたは、今すすめていることより、徐々にこっちに移行したほうがよいのでは?」と、当人からも人事からも自発的に意見が出るとベターです(ベストは、人員配置がうまくいき、変更より継続が最適で、改善策が不要となる状況です)。

育成

「高速・高品質・高付加価値を目的に、エキスパートしか雇用しない」方針ではない以上、経営上の最重要課題のひとつです。
未経験人材にも社員登用の機会が提供できるようにするには、当人の素養もさることながら、未経験人材を雇用してもサービス品質が担保できるルールや基準や制度の運用がまず第一です。クライアントに「おたくの社員さん、がんばってるのはわかる。でもさすがに業務レベルが低すぎない?」と言われてしまってはおしまいです。クライアントの信用に足る誠実なサービスを提供しつづけるよう、以下の施策をはじめ試行錯誤を続けています。
  • 明確な目標に向かって組織開発を進めるロードマップを運用する
  • ナレッジやケーススタディを蓄積し活用する
  • ふりかえり会の実施により、成功も失敗も共有する場を確保する
  • メンバー各位が、自分の目標地点と現在の立ち位置の差分を定期的に代表と話しあう
  • OJTの一環でブラザーシスター制を敷く
  • OJTに依存しすぎず、社外の活動を奨励し、有料セミナーを経費で受講する提案を受けつける
  • ひと月の数%の業務時間を自分のやりたい研究や勉強に割く
  • スキルアップの機会が福利厚生で提供できるよう制度設計する
  • がんばれば報われるよう、がんばっても報われなさそうな活動について是々非々で議論する
  • 厳格な採用フローを運用する