【ラボ型開発】おすすめ活用シーンと、開発会社の選定ポイントとは？

前回の記事では、ラボ型開発の特徴や料金体系、メリット・デメリットをご紹介しました。

本記事ではラボ型開発が適したケースや、委託先の選定ポイントをご紹介します。

▼前回の記事はこちら

【ラボ型開発とは？】特徴やSESとの違い、メリットデメリットご紹介

ラボ型開発をおすすめするケース ラボ型開発が特に適しているケースをご紹介します。

1. 新規事業立ち上げ時の開発 「事業が上手くいくか分からない中で、いきなり仕様を決めるのは不安...」

「できるだけ早くリリースし、POC（概念実証）を進めたい」

「市場の反応やユーザーの反応を見ながら、段階的に改善していきたい」

このようなニーズがある場合、ラボ型開発が最適です。

リアルタイムで調整や改善を行いながら、少しずつ機能をリリースすることができます。

2. 顧客や取引先と共同で使用するシステムの開発 「顧客や取引先の意見を取り入れて、より良いシステムをつくりたい」

「開発プロジェクトを通して顧客満足度を高めたい」

このような場合にもラボ型開発がおすすめです。

短いサイクルで開発工程を繰り返すアジャイル開発体制のもと進行することで、顧客や取引先の意見を反映しやすく、より満足度の高いシステムを提供できます。

3. 中長期的な改善が求められる場合 「既存システムを継続的に改善したい」

「事業の成長に合わせて、新機能を柔軟に追加したい」

中長期の開発プロジェクトに適したラボ型開発なら、既存システムの機能追加や改善を柔軟に対応できます。特に、進行状況に応じて必要なスキルや人員が変動する長期のプロジェクトでは、ラボ型開発の柔軟性が大きな強みとなります。

また、同じエンジニアが継続して担当することで、プロジェクトの背景や要件を深く理解したチームで開発を進めることも可能です。

4. 開発ボリュームが一定でない場合 「開発の需要が安定しないので、社内エンジニアの確保が難しい」

「短期間だけ人員を増やして開発スピードを上げたい」

開発の需要が変動するプロジェクトにも、ラボ型開発が効果的です。

外部の力を借りながら、開発チームの規模や構成を柔軟に調整することができます。

5. 新しい技術やスキルが必要な場合 「新しい技術を使いたいが、社内にそのスキルを持つエンジニアがいない」

「大規模な仕様変更に対応するために、特定のスキルを持ったメンバーを追加したい」

ラボ型開発なら、必要な技術やスキルを持つエンジニアを柔軟に追加することが可能です。

6. 主力事業ではないプロジェクトの開発 「自社エンジニアにはコア業務に集中してもらいたい」

「複数の開発プロジェクトを同時進行させる必要があるが、リソースが足りない」

このような場合にもラボ型開発が最適です。自社の開発チームを主力事業に専念させつつ、ノンコアのプロジェクトでは外部リソースを活用することで、効果的に進めることができます。

開発会社の選定ポイント ラボ型開発を導入する際、「どのように委託先を選定すればよいの？」「長期的に付き合えるパートナーを探したい」とお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここでは開発会社選定に役立つポイントをご紹介します。

1. 類似の実績はあるか？ 開発会社の過去の実績は、信頼できるパートナーを見極める重要な指標です。まずはラボ型開発の実績が豊富であるかを確認しましょう。

具体的には以下を確認すると良さそうです。

・プロジェクトの概要（何を開発したのか、どのような役割を果たしたか）

・顧客の業種（自社の業界と似ているか）

・使用した技術（自社のニーズと一致しているか）

・支援期間（長期の支援経験はあるか）

・プロジェクト体制（どのようなチーム構成を得意としているのか）

・担当範囲（プロジェクト全体を担当したのか、特定の工程（開発のみ、保守のみなど）を担当したのか）

加えて、たとえラボ型開発の実績が少なくとも、フルスクラッチ開発経験が豊富にあれば信頼できる要素になります。幅広い開発経験はラボ型開発にも応用できるためです。

2. エンジニアの質は問題ないか？ どのようなエンジニアが担当するのかは、開発の質に直結します。

エンジニアの経歴書やスキルシートを精査し、求めるスキルを持っているのか、経験値はどれくらいあるのかを確認しましょう。必要であれば面談を行い、直接評価することも可能です。

3. コミュニケーションは円滑に取れそうか？ プロジェクト進行中に円滑なコミュニケーションを取れるかどうかも、プロジェクトの成功に大きな影響を与えます。

・コミュニケーションのフロー（日々どのような体制で情報共有が行われるか）

・定期的なミーティングの頻度（進捗確認のためのミーティングがどの程度行われるか）

・作業日報などのレポート提供（稼働状況を把握しやすいか）

・稼働時間帯（開発チームの稼働時間が自社と合っているか）

などについて事前に確認しましょう。

またオフショア開発会社への委託を検討している場合は、上記に加えてブリッジシステムエンジニア（BSE）の有無やその役割、スキルが適切かどうかも重視したいポイントです。

▼ブリッジシステムエンジニア（BSE）とは？

異なる国や地域の開発チームと顧客との間で、プロジェクトの調整やコミュニケーションを担うエンジニアを指します。

BSEは顧客の要求を理解し、開発チームに適切に伝えるだけでなく、技術的なアドバイスも提供します。Bridge（橋）という名の通り、顧客とエンジニアの橋渡し役として、言語や文化の違いを埋める役割を果たしています。

4. 見積額は妥当か？ 長期的なパートナーシップを構築するためにも、見積もりが透明かつ適正であるかを慎重に評価しましょう。人件費の安い「オフショア開発」と、作業工数が短い「経験豊富な技術者」との組み合わせが、最もコストパフォーマンスが高くなります。

▼見積の妥当性についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

【比較チャートあり】失敗しないシステム開発会社の選定ポイント

まとめ 本日はラボ型開発のおすすめ活用シーンや、開発会社の選定ポイントをご紹介しました。

ラボ型開発を検討されている方へ、少しでも参考になれば幸いです。

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